毒がここまではこないだろうから　毒の塔を再び稼動するだろう

経済成長を何よりも優先する者は

毒がそこまではこないとでも思っているのだろうか

エネルギーが停止することを何よりも怖れる者が1票を投じた毒の国

 

あの毒で失った牛の命や食は　これからも毒を売って

また何度でも買えると思っているんだろう

あの毒の正体を知らされなかった者は

すでに浴びてしまった毒を背負い　仮の場所で暮らしているというのに

あの事故で漏れ出た毒と使用済み毒との最終処理を

何十年も後に引き延ばし続けるのか

 

ここは毒の国

携帯を手放せない大人女子が1票を投じた毒の国

家電に家事と生活の全てをおしつけた主婦が1票を投じた毒の国

200の女の子を並べて100万枚の歌を売り人気投票をして

それを総選挙だと呼んだ

それがこの国の成功ビジネスだ

ここは毒の国

欲望を消費し続ける暮らしが票を集めた毒の国

毒の企業の社員は自分達は特別だと今も思っているのだろうか

市場が生み続ける世界マネー　それがこの国の全てだ

 

ここは毒の国

奪われた無人の町　半径数キロの円の中に毒を留め見捨てた毒の国

原発さえなければと　書き残し　死んでいった人を見殺しにした　毒の国